No.86新着 吉本新喜劇の舞台 毎週の新作、土曜昼のテレビ中継、座長が週ごとに受け持つ仕組み
吉本新喜劇は1959年3月1日、うめだ花月の開場とともに「吉本ヴァラエティ」として始まった喜劇の一座である。今はなんばグランド花月で毎週新作を上演し、毎日放送が土曜の昼に公演を放送している。脚本と上演は、座長が週ごとに受け持つ。
本文と出典
あらまし
吉本新喜劇は、吉本興業が抱える喜劇の一座で、大阪の劇場で毎日公演を続けている。
1959年3月1日、うめだ花月の開場と同時に「吉本ヴァラエティ」として発足し、1964年6月ごろから「吉本新喜劇」と呼ばれるようになった。
拠点は1990年からなんばグランド花月(NGK)で、新作は毎週火曜に替わる。
公演は毎日放送の『よしもと新喜劇』で関西を中心に放送され、劇場とテレビの両方で見られる形が60年以上続いている。
主なできごと
・1959年 3月1日、うめだ花月の開場とともに「吉本ヴァラエティ」発足。毎日放送が開局当日に初公演を生中継
・1962年 9月、毎日放送で定期放送が始まる(当初は日曜正午台)
・1964年 6月ごろから「吉本新喜劇」の名が定着
・1976年 毎日放送の番組名が「花月爆笑劇場」に
・1987年 なんばグランド花月が開館
・1989年 「吉本新喜劇やめよッカナ?キャンペーン」開始。10月29日に番組名が「よしもと新喜劇」に。11月に拠点をNGKへ移す
・1990年 3月中旬にキャンペーンの目標達成。4月1日からNGKで毎日公演
・2001年 4月から番組が土曜12時54分からの60分枠に
・2017年 5月、酒井藍が初の女性座長に
・2019年 3月1日、6座長制から4座長制に。内場勝則と辻本茂雄が座長を退き、次の座長候補として「リーダー」4人を置く
・2022年 間寛平がゼネラルマネージャーに。8月に小籔千豊が座長を退任
・2023年 3月20日に川畑泰史が座長を退任。21日にアキと吉田裕の座長就任を発表(舞台は5月2日から)
毎週の公演
NGKでの公演は、平日が11時から2回、土日祝日が9時45分から3回である。
新作は毎週火曜に替わるので、同じ週のうちは同じ演目が繰り返し演じられる。
筋はおおよそ決まった流れがあり、主人公が困りごとを抱え、手を打つが失敗し、悪役が絡み、最後に大きなオチがつくことが多い。
座員にはそれぞれ決まった持ちネタがあり、誰か一人のボケに出演者全員がこける場面がお約束になっている。
演者は役の名前に自分の芸名をそのまま使うのが原則で、客は役者の顔と持ちネタを覚えて見に来る。
テレビ中継
毎日放送とのつながりは発足の日から始まっている。
1959年の初公演は毎日放送の開局当日に生中継され、1962年9月から定期放送になった。
番組名は「花月爆笑劇場」などを経て1989年10月29日に「よしもと新喜劇」となり、2001年4月から毎週土曜12時54分から13時54分の枠で放送されている。
番組はNGKでの公演を公開録画して約60分に編集したもので、収録は放送のおよそ2週間前に行われる。
冒頭には劇場からの中継と表示が出るが、実際には録画を編集したものである。
座長という仕組み
座長は、一座の看板であると同時に、担当する週の舞台をまとめる役である。
原則として座長の中から1人が作家と相談して、その週の脚本を作り、上演する。
座長が複数いるので、週ごとに舞台の色が変わり、客は座長によって笑いの好みを選べる。
2019年に4座長制へ移ったときは、清水けんじ、吉田裕、信濃岳夫、諸見里大介の4人を「リーダー」とし、座長の代わりも務めさせて、複数の劇場や地方公演を同時に回せる体制にした。
2023年に座長となった吉田裕は、このリーダーから座長に上がった最初の人である。
確認できた範囲では、現在の座長はすっちー(2014年就任)、酒井藍(2017年就任)、アキ(2023年就任)、吉田裕(2023年就任)の4人である。
なぜ受けたのか
新喜劇の笑いは、毎週土曜の昼に家で見る習慣と結びついて関西に根付いた。
筋の流れと持ちネタが決まっているので、初めて見る子どもでも次に何が起きるかを待つ楽しさがあり、知っている人ほど「来るぞ」と身構えて笑える。
劇場で毎日演じることで役者の間合いが磨かれ、それがテレビで繰り返し流れることで、新しい客が劇場に足を運ぶという循環ができたと考えられる。
評価の分かれる点
1989年には客足が落ち、延べ18万人の動員目標に届かなければ一座を解散するという「やめよッカナ?キャンペーン」が行われた。
目標は1990年3月に達成されたが、決まった型を繰り返す笑いが古びたのか、それとも見せ方の問題だったのかは、当時から意見が分かれる点である。
このとき今田耕司や東野幸治ら、心斎橋筋2丁目劇場出身の若手が入団して話題を集めた。
くらさんの考察
吉本新喜劇が続いてきたのは、決まった型と人の入れ替えを両立させてきたからと考えられる。
筋と持ちネタという型が客との約束になり、座長とリーダーという仕組みが次の看板を育てる場になっている。
酒井藍の女性座長就任や、リーダーからの昇格は、型を守りながら担い手を替えていくための手当てだったと考えられる。
ジージへの問いかけ
・ジージは関西の新喜劇を、テレビで見る機会はありましたか
・決まりきったお約束の笑いと、毎回新しいネタで勝負する笑いでは、どちらが長く続くと思いますか
・座長ごとに舞台の色が違う仕組みは、昔の劇団の座頭(ざがしら)とどこが似ていると思いますか
出典
・ウィキペディア「吉本新喜劇」 https://ja.wikipedia.org/wiki/吉本新喜劇
・ウィキペディア「よしもと新喜劇」 https://ja.wikipedia.org/wiki/よしもと新喜劇
・デイリースポーツ「吉本新喜劇 内場勝則と辻本茂雄が座長勇退へ…60周年に世代交代」2019年2月4日 https://www.daily.co.jp/gossip/2019/02/04/0012036658.shtml
この記事を読んで浮かんだ疑問は、運営者ジージがお笑いQAでくらさんに質問し、答えをそこに載せていきます。