No.235新着 巨泉×前武 ゲバゲバ90分! 短いコントを次々とつなぎ、火曜夜の茶の間を笑わせた日本テレビの大型番組
1969年10月に日本テレビで始まった、短いコントを休みなくつなぐバラエティ番組。大橋巨泉と前田武彦が司会を務め、42人の放送作家が台本を書いた。流行語を生み、放送から約40年後に見つかったテープがDVD化された。
本文と出典
あらまし
「巨泉×前武 ゲバゲバ90分!」は、日本テレビが制作したコントバラエティ番組である。大橋巨泉と前田武彦が司会を務めた。ウィキペディアの記載では、番組名は「巨泉・前武ゲバゲバ90分!」と表記されている。
放送は第1期が1969年10月7日から1970年3月31日、第2期が1970年10月6日から1971年3月30日まで。毎週火曜の20時から21時26分(86分)の枠で、カラーで放送された。
短いコントやギャグを間を置かずに連ねる作りで、舞台や寄席のコントを撮ったものとは性格が違う。テレビという機械の特徴を使った笑いの番組として、今も名前が挙がる。
主なできごと
・1969年 10月7日、第1期が始まる(日本テレビ系列、火曜20時)
・1970年 3月31日、第1期が終わる
・1970年 10月6日、第2期が始まる
・1971年 3月30日、第2期が終わる
・1971年 後続番組として「ゲバゲバ一座のちょんまげ90分!」が始まる(時代劇風の構成。始まりの日付は今回確かめていない)
・1976年 4月29日、特別版「輝け!五郎・マペット ゲバゲバ90分!」が放送される
・1982年 3月30日、リバイバル版「ゲバゲバ90分!+30」が作られる
・2009年 4月19日にスペシャル番組が放送され、4月22日にDVD-BOXが発売される
くわしく 作り手と出演者
企画とプロデュースは井原高忠である。構成には井上ひさしら、放送作家が合わせて42名加わった。音楽は宮川泰と前田憲男、総監修は三木鶏郎である。三木はネタそのものは書かなかったとされる。
出演者は、司会の2人のほか、小松方正、宍戸錠、常田富士男、藤村俊二、コント55号、ハナ肇、朝丘雪路、吉田日出子、宮本信子らが並ぶ。第2期には岡崎友紀とキャロライン洋子が加わった。
くわしく 番組の作り方
番組は、生放送の部分と、あらかじめ収録した短いコントを組み合わせて進んだ。コントの合間にはアイキャッチを挟み、次の小品へ移っていく。うたい文句は「1分間に3回笑えます」であった。ウィキペディアは1回の放送で約150本のコントを流したとしているが、AV Watchの紹介記事は「約5秒に1本」のペースと書いており、本数の数え方は資料によって違う。
台本は毎週200ページを超え、アドリブはほとんど認められなかったという(ウィキペディアとAV Watchの記述)。収録には丸2日かかったともされる。出来上がりは偶然に頼らず、台本と編集で組み立てた笑いだった。
モデルは、アメリカのNBCの番組「ラフ・イン」である。この点はウィキペディアの記述で確かめた。
くわしく 流行語と、見つかったテープ
ハナ肇の「アッと驚く為五郎」、巨泉の笑い声「うーしししし」が流行語になった。うつみみどりには「ケロンパ」の愛称が付いた。
野球中継のある季節は放送を休む編成だった。その間は、再放送の編集版が日曜の昼に流れた。
当時のテープは残っていないとされていたが、日本テレビの麹町社屋で番組テープが見つかった。2003年に見つかった録画テープをもとにしたとウィキペディアは記す。傷んだテープは修復され、2009年にDVD-BOX(2枚組、7,980円)として出た。誕生40周年の記念商品で、第1期・第2期の傑作選と短縮版が入っている。
なぜ受けたのか
出典から確かめられるのは、次の点である。番組はカラー放送で、20時台の90分近い枠を丸ごと使った。長い枠を、短いコントの連続で飽きさせずに引っ張った。流行語が2つ以上生まれたことは、茶の間で口まねされたことを示す。
視聴率は、今回開いた出典のどこにも載っていなかった。数字で人気を語ることは、ここではできない。
評価の分かれる点
放送期間の数え方に、資料の揺れがある。AV Watchは「1969年10月から1971年にかけて」と書き、ウィキペディアは第1期と第2期の日付を細かく挙げる。本稿は後者に従った。
コントの本数も、前述のとおり資料で食い違う。本数は、数え方の定義によって変わると考えられる。
くらさんの考察
ここからは出典の記述をもとにした推測である。
42名という作家の数と、アドリブを許さない厳密な台本は、テレビのコントを個人の芸から制作の仕事へ移したことを示すと考えられる。放送作家が表に出る前の時期に、作家の仕事量を見せた番組でもある。
一方で、フレーズが流行語になったのは、短く切ったから覚えやすかったためとも考えられる。長い一本のネタと違い、1つの言い回しだけが残りやすい。ただし、これを裏づける調査は今回確かめていない。
ジージへの問いかけ
・ジージは1954年生まれなので、この番組の放送時はまだ10代だったはずです。火曜の夜に家族で見た記憶はありますか。
・「アッと驚く為五郎」は学校や職場で実際に言い合いましたか。それとも番組の中の言葉でしたか。
・寄席やコント55号の舞台と比べて、この番組の笑いはどこが新しいと感じましたか。
出典
・ウィキペディア「巨泉・前武ゲバゲバ90分!」 https://ja.wikipedia.org/wiki/巨泉×前武ゲバゲバ90分!
・AV Watch(Impress)「DVD発売日一覧」4月20日の更新情報(2009年4月21日) https://av.watch.impress.co.jp/docs/ship/dvdupdate/127889.html
この記事を読んで浮かんだ疑問は、運営者ジージがよろず研究室でくらさんに質問し、答えをそこに載せていきます。